「時事雑感・草莽危言」2011-10-08
軽自動車を主体としているスズキにとって、長年のライバルメイカーであったダイハツをトヨタが傘下に治めてからは、国内軽自動車市場では非常に厳しい経営環境に置かれていた。
日本国内市場に於いてトヨタグループとの直接対決を避ける為に、十数年前から未だ日本メイカーにとって未開発のインド市場に乗り込み、大変な苦労を強いられながらインド市場を開拓しトップの地位を築いている。
そのインド市場に最近では日本の他のメイカーは勿論のこと、他国メイカーも競ってインド市場の発展性を見込んで積極的に参入してスズキの牙城を脅かしているのが現状であろう。
そのような厳しい経営環境を物ともせず独立性を維持しながら、世界市場に邁進しているスズキを名実ともに牽引しているのが八十一歳のスズキ社長その人である。
我がボケ頭マルキグループも三十数年前に鉄鋼業界で一敗地にまみれ、今度は多角経営にチャレンジした時期に、その一部として乗用車販売部門を作り、其の時にスズキとの縁が出来、スズキの代理店の看板を上げた。
其の当時、スズキが代理店の会合を開いた時に鈴木社長を紹介されたことを思い出し、二十五年前の握手の感触を思い出して懐かしく感じた次第。
我がボケ頭の頼りない知識ではあるが、鈴木社長は東京一部上場企業では最高齢の社長だろうと思うが、そのバイタリティーには頭の下がる思いだ。
そのスズキが、先に米国のGMの経営不振で提携関係を解消され、代わりに提携を求めたのがドイツのフォルクスワーゲン(VW)との株式持合いを含む業務提携である。
その提携関係を鈴木社長は、VWのスズキに対する契約不履行を主張して解約を主張し、現在VWはスズキに対して強硬な対抗措置を講じていえる。
スズキには鈴木社長のメガネに叶う後継者が育っていないと言えばそれまでだが、我がボケ頭はそんな単純な経営環境を指摘しているのではない。
私企業とはいえ、鈴木社長のような最高齢で尚且つ国際競争で奮闘しているスズキを国家としてサポートするのも国益であると言いたいのだ。
2011年10月29日 元始求道会マルキG 毘沙門寺岡
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