毘沙門 寺岡の自己紹介など…。

2009年1月12日月曜日

2009年1月履歴

「時事雑感・草茅危言」09-01-10
「次期衆議院員選挙で民主党は単独過半数を確保する。自民、公明合算しても絶対に過半数は取れない!自公は惨憺たる敗北間違いなし。我がボケ頭の予想」

 衆議院本会議に於ける田中真紀子の質問は非常に面白かった。
 親中国派という田中の政治姿勢には我輩は違和感を持っているが、内政に対する主義主張には我輩も同意できる点が多々ある。
 それよりもあの毒舌に久々に接してみると、他の質問者が如何に面白味の無い話振りかが浮き彫りにされた。
 曰く「麻生さんはいつも高いスーツを着てダンデイなんだけど、支持率10%台まで落ちているのに首相の座にしがみ付いていると、高価な背広を着た単なるオジサンになりますよ!」だって。
 大体、国会の本会議など一種のセレモニーで税金の無駄使いというのが我輩の持論であるが、田中の毒舌並みの質問形式ならばショーとしての意味はある。

 前回の施政演説で民主党の小沢を攻撃して逆に支持率を大幅に下げたので、今回の麻生は全く原稿の棒読みでどんなに贔屓目に見ても一国の総理大臣の施政演説とは思えないし、オバマの演説と比較したら正に月とスッポンである。
 アフリカ系アメリカ人と云う大きなハンディを背負いながら世界一の大国アメリカのトップに這い上がったオバマと、世襲三世で何も苦労せずに棚ぼた式に総理の座がころがりこんできた麻生とを比較すること自体ナンセンスであることは充分承知の上ではあるが、それにしても一国民感情としては情けない。
 同じ福岡県出身者としてのよしみで、支持率回復の最後の隠し手を伝授する。
 
先ず二兆円の定額給付金を廃止して高齢者対策と社会福祉予算の減額分に充当し、高齢者福祉対策を充実させる。
 次に百年に一度の金融危機で不本意な破綻に追い込まれている中小企業を救済し、中小企業を活性化するために政府系金融機関の貸付残高に対して向こう五年間、返済と金利を免除することで、450万社の中小企業を味方にする。
中川財務大臣が政府系金融機関の見直しを示唆している。
 曰く「今回のような経済状況の急変は率直に言って想定していなかった」と述べ、政府系機関の機能強化や組織の見直しが必要との見解を強調している。
 企業向け金融支援が追加的に打ち出せるように変えると云っているが、商工中金の幹部諸君よ、真剣に受け止めるべきである。

    2009年1月30日  元始求道会 毘沙門寺岡



「時事雑感・草茅危言」09-01-09
「ロシア日本漁船を拿捕・何故ナホトカまで連行するのか!」

 たかが一隻のかに漁船が操船ミスで排他的水域に流されただけなのに、何故わざわざナホトカまで連行する必要があるのか?
 船上で臨検したらカニ漁船だと判明したはずだし、故意に領海侵犯したわけではないし日本に対する検査姿勢が傲慢である。
 この報道に接した日本国民は咄嗟に数年前の北方領土周辺で発生した、ロシア艦艇による銃撃殺人事件を思い浮かべたと思う。
 もしも同じ状況をロシアの漁船が侵したとしても、多分日本政府は日本の港まで連行して調べるような厳密な検査は行わず、厳重注意程度で終わるだろう。
 他方ではロシアの北方領土住民に支援物資を届けに行ったのに、書類上の解釈の相違を理由に荷揚げ出来ずに足止めを食わされているとの報道に接し、日本国民はほんまに何時からこのようなド阿呆に成り下がったのかと、呆れてものが言えぬ心境である。
医療品に困ったロシア住民に頼まれて支援しているのに手続き上の問題でイチャモンつけるなら、何故すぐに引き返さないのか全く不可解である。
依頼した相手が荷揚げを拒否しているのに何故交渉してまで支援するのか!
例えボランテイア活動と雖も厳密にいえば日本国の支援である。
このような馬鹿げた行動を即時止めさせなければならない。

このような理不尽な行動をするロシアに対して、奴らが放置した原子力潜水艦の解体費を更に五十億円も追加支援するとのことだが、如何なる根拠で日本国民の血税をロシアの阿呆共に献金するのか、日本政府に強く抗議したい。
そのような敵に塩を贈るような金があったら後期高齢者対策にでも廻したほうが、明らかに国民の意向に沿った行動だとこの国の腐った政治屋や官僚には分からないことに腹の底から怒りを覚える。
このような馬鹿げた、全く国益に反する行動を即時阻止する国民的な運動が盛り上がらないところに、この国の将来を憂いずにはおれない。
一説によるとロシア共和国はあまりに広大な国家故に、国家の機能が乱れて意思の統一が困難を来たしているとの報道もある。
先のグルジア侵略も軍隊の暴走が原因といわれているし、ある自治共和国では腐敗が高じてマフィアが政権を牛耳っていたといわれている。
今こそ混乱したロシアに対決する絶好のチャンスである。

   2009年1月29日  元始求道会 毘沙門寺岡



「時事雑感・草茅危言」09-01-08
「原油、ガスの急激値下がりがロシア経済直撃! 今こそ北方領土返還に強気で対応する絶好のチャンスだ!」

 石油とガスの輸出に依存しているロシア経済は、世界的な大幅値下げで手持ち外貨も急減しルーブルの貨幣価値も弱体化して、プーチンは経済の舵取りに翻弄されている。
 報道によるとロシアは原油安で歳入が大幅減となり、十年ぶりに財政赤字に転落することが確実である。
 ロシアの外貨準備高はピークだった昨年八月の55兆円から30兆円に半減し、ロシア経済の根幹を直撃している。
 このような事態を裏付けるかのように、今まで日本に対して超強気一辺倒で日本側の意向を無視してきたのに、サハリンガス田完工式に麻生を招待してきたことにロシア側の老獪さが見え隠れする。
 
もともとコノサハリン計画はシェルグループと三菱商事、三井物産が共同事業として立ち上げたものを、ロシアが環境破壊を盾にイチャモンをつけ結果的に超安値でロシア国営ガスプロムに強奪された物件である。
 そのような日本にとってイワクつきの完工式に日本の首相を招待する行為そのものを、麻生がどのように対応するかしらないが、我がボケ頭の感覚からすれば「ふざけるんじゃね!」と即刻招待状を突き帰すべきと思う。
 この招待状にはロシアの強かな思惑が明らかに見え隠れしている。
 ロシアはガスの売り先として日本と中国を天秤に掛けて競わせ、ロシアに有利な販売法を計画してきた経緯がある。
 
右肩上がりで急成長してきた中国は、地理的にも近いサハリンからのガス輸入に熱心でロシアの思惑に振り回されてきたが、百年に一度の世界的経済危機は中国にも大きな打撃を与えエネルギー消費も激減し、政策転換を迫られて来たのでロシアは微妙な立場になった。
 端的にいえば相場の下落でガスが売り手市場から買い手市場に大転換したので、聊かロシアが慌ててきた証拠である。
 今こそロシアに対する積年の恨みを返すべく最高のチャンスである。
 日本の国益を守るべく、官民一体となってロシア外交に立ち向かわなければならない乾坤一擲のチャンスである。

    2009年1月27日  元始求道会 毘沙門寺岡



「時事雑感・草茅危言」09-01-07
「百年に一度の経済危機による影響で、中小企業を主にした倒産数は昨年末に激増したが、予想された大企業の破綻劇は一応回避されたように見えるけども、二月、三月には大企業の倒産劇が続出する?との見方が強い」

 十二月は派遣社員の首切り情報をマスコミが煽ったせいで、予想された大企業の倒産関連情報が意外に少なかった。
しかしながら大方の見るところでは危機状況が二月、三月に繰り延べられただけで、いずれ大型倒産続出で日本経済は未曽有の緊急事態に発展するだろうと云われている。
 麻生は緊急経済対策を出来る限り講じていると嘯いているが、これから展開される実態経済の危機感が非常に希薄であることは明白である。
 米国と日本の緊急対策について論じられる一番のポイントは対応のスピードの差であり、第二に規模の大きさの違いである。
 財務省の役人や日銀総裁以下幹部が緊急事態に対して異なった見解を持ち、各々責任回避を先ず考ていることも事実であり、首相がこの両者を強力に指導して効果的な成果をあげる能力に欠けているのが最大の原因である。

 百年に一度という国家の浮沈を左右するような状況下では、首相たるものは日銀の独立性など無視しても強力な金融政策を打ち出すべきである。
 先ず資金繰りに窮している中小企業を活性化させる為に、札束を大増刷して市中銀行が積極的に融資に踏み切らざるを得ないような超緩和政策を取り、不動産価格を上昇させ中小企業の担保余力を拡大させ経営を活性化させるべきだ。
 1985年頃より右肩上がりの価格上昇を発生させ、1993年をピークに達したバブル現象自体は決して間違った政策では無かったと我輩は考えている。
 問題はバブル状況を鎮める方法を誤ったから中小企業は勿論のこと、銀行や大企業まで通常なら破綻しない企業まで倒産させてしまったのである。
 故に今度は撤退作戦を誤らずに前回の失敗を肝に銘じて着実に対応すれば良いわけで、麻生は結果の全てに責任を負うことを日銀総裁に確約して直ちに超緩和策を日銀総裁に命ずるべきである。
 百年に一度の金融危機に対処し、速やかに効果を上げようとすれば、超法規的措置を講じなければ、平時の政策では絶対に危機回避は不可能である。
 日本国と一億二千六百万人の国民を救う為に、命がけでこの政策にチャレンジすれば支持率も底を打つ可能性はある。

    2009年1月24日  元始求道会 毘沙門寺岡

「時事雑感・草茅危言」09-01-06
「ド阿呆麻生は何故80%の民意に反してまで特定財源支給に拘るのか?」

 正直、我がボケ頭では理解不能である。
   80%の国民が反対し、財界も反対し、自民党の中にも多数の反対議員が居るのに何故玉砕覚悟で強引に特定財源支給に拘るのかと云えば、公明党に対する配慮と政権延命欲以外に考えられない。
 公明党と約束した冒頭解散を破った代償に、公明党の案である特定財だけは
何が何でも実践しなければならない立場に追い込まれているのだろう。
 玉砕覚悟と書いたが、元々冒頭解散をする為の選挙管理内閣ということで、自民党内の合意を得て自民党総裁に選ばれ首相に推薦されたにも拘わらず、どうせ負け戦なら解散を先送りして少しでも総理の座にしがみ付こうという単純に私欲から出た結果である。
 麻生を推薦した自民党の派閥の領袖共も野党の小沢も全て麻生に騙されたわけで、御めでたいのは与野党の幹部たち全員である。
 たかが二十人足らずの派閥で長年に亘り主要ポストに就き、遂に首相の座まで騙し取ったわけだから自民党内を泳ぎ周ることに熟知していることは事実であるし、その意味では確かに吉田茂の孫なのであろう。

しかしながら奴の最大の間違いは自民党を束ねることと日本国全体を統治することを同一視したことであり、自民党総裁の器であっても総理大臣の能力が無いことを自覚していないことである。
と同時に、総理の器でない奴がその座にしがみ付くことが一億二千六百万人の国民に大きな悲劇をもたらしていることに気付いていないことである。
折角、長年の野望が達成されたのだから一日でも長く総理の座に居座りたいという欲望の前に全てのしがらみを脱ぎ捨てたのである。
国会答弁に際しても、日々の記者会見でも麻生の意味不明の笑顔が四六時中テレビで流れるが、この笑顔は前任者の福田には絶対に無縁だったし、この笑顔を自民党の幹部どもは選挙向きと勘違いしたし、騙されたわけである。
世間ではよく言われるが「騙した奴も悪いが騙された奴も悪い」との感覚からすれば自民党や野党の幹部どもは仕方がないが、政争とは無縁の国民こそ最大の被害者である。
この騙しに対して国民は次の選挙でしっかりあだ討ちする以外選択肢はないことを、しっかり肝に銘じておくべきである。

   2009年1月21日  元始求道会 毘沙門寺岡


「時事雑感・草茅危言」09-01-05
「拝啓 株式会社商工組合中央金庫
    代表取締役   社  長  関 哲夫 様

 先ずは新会社社長ご就任おめでとうございます。
 申しわけございませんが、我がぼけ頭は貴金庫の株式会社化に賛同しかね
ますのでお祝いを申しあげる心境になく、新組織による再出発に関しては一取
引先、一株主として対応させていただきたく、よろしくご指導のほどお願い申
しあげます。
 
 早速ですが、リーマンブラザースに拘わる多額の損失については、一株主と
して一月七日付時事雑感で書きましたが、この件についての貴金庫北九州支店
営業企画課久野寛治課長の見解には思わず我がボケ頭も愕然としました。
 申し遅れましたが久野課長は我がマルキ事業協同組合の担当窓口責任者です。
 彼の理解不能、無責任な言動の一つ、曰く「リーマンの倒産は予測不能だっ
たから損失は中金の経営上の責任では無い。」とのこと。
 然らば我方の債務上の懸案事項もバブル崩壊という予測不可能な経済政策に
起因しているのだから、リーマン関連損失と同じ視点で切り捨て処理したらど
うだ?と主張しました。
 
 さらに驚いたのは次なる発言です。
麻生首相初め政界、財界、官界等国家全体が現在の状況を“百年に一度の経
済、金融危機”としてあらゆる施策を講じようとしているのに、未だ政府系
の金融機関であり、政府の政策を最も忠実に実行しなければならない窓口責
任者であるにも拘らず、久野課長曰く「現状の経済、金融状態は決して“百
年に一度という程危機状態では無い!」と言い切ったのです。。
 このような能天気の課長を、毎日を生きるか死ぬかの緊張状態で経営に専
念している中小企業の窓口業務をまかされては、存続可能な企業も闇に葬ら
れてしまうことになるでしょう。

 民営化という組織変更も結構かもしれませんが、本当に中小企業のことに
配慮できる人材に頭を切り替えるのが先決だと思いますが、如何お考えか是
非調査の上しかるべき対応を宜しくお願い申しあげます。

    2009年1月16日   マルキ事業協同組合 毘沙門寺岡


「時事雑感・草茅危言」09-01-04
「全国大学ラグビーで早稲田優勝。雑感」
 
 関東地区対抗戦同士の戦いになり、先の対抗戦グループ戦では帝京大学が勝利しているので、この決勝戦は早大にとってはリベンジ戦であった。
 対抗戦では帝京が18対7で勝利しているし、点差は11点であったが試合の流れでは終始帝京が有利で早稲田には殆ど勝ち目が無かったゲームだったので、早大にとっては背水の陣での戦いだったはずである。
 試合結果は20対10で伝統の力で早稲田が勝利したが、後半三十分過ぎからの帝京の捨て身の攻撃をもう少し早く仕掛けていれば勝負は分からなくなっていただろう。

 ただこの試合でも早稲田に一人、帝京に二人の選手がいわゆるレッドカードで各々十分間の退場処分を受けたが、折角の白熱したゲームに水を差されて白けてしまいがちである。
 ボケ頭の我輩なりの意見を言えば、余程悪質なラフプレーを連続しない限りは、レッドカードは乱発して欲しくない。
 違法プレーの連続であれば、退場させずにゴールポスト近辺からゴールを狙わせるとか、ペナルティで3点献上するとか程度で良いのではないか。
 もしもどうしても退場処分を果たしたい場合は、ルール改正で従来の線審が副審に格上げされ三人に増員されたそうだから、彼らの意見も参考にしてレッドカードを果たすくらいの慎重さがあっても良いと思うが如何なものだろう。

 高校選手権にしろ、大学ラグビーにしろ、トップリーグにしろラグビーゲームにおけるレフリーの存在は、ゲームそのものの価値を左右する。
 国内のラグビーゲームを観戦していて感じるのは、レフェリーの中に恰も自分の地位、権限を日本特有の検事感覚と錯覚しているのではないかと思われる三流の審判がいる。
 戦う三十人の選手を真剣に真面目に公平に戦わせるのは決してレフェリーのエセ権力でも、見せ掛けのホイッスルでもない。
 両軍三十人の選手が如何にレフェリーの判断を信頼して試合に集中できる環境を与えるかであろうとおもう。
 ところが時には己の判断能力を選手に押し付けるために権限を押し付けるレフェリーが見受けられるのは非常に残念なことである。

    2009年1月11日  元始求道会 毘沙門寺岡


「時事雑感・草茅危言」09-01-03
「派遣社員切り 雑感」

 年末からマスコミを騒がせた“派遣社員切り”の報道は、我輩を含む社会的無知人種にとっては驚きとショックを与えたニュースだった。
 派遣労働者は我輩も過去の商売の経験からして、港湾荷役や家政婦や介護の世界では承知していたが、派遣切りの対象企業が時代の最先端に位置する自動車メイカー、電気機器メイカーや、キャノン等のハイテクメイカーが主であることに衝撃を受けた。
 派遣切り社員を雇用していた大企業の雇用窓口が、資材購入部門で人事部関係部署ではなかったところに会社側の姿勢が読み取れる。
 あくまで派遣社員は物品扱いで、人事部関係ではなく資材部が窓口であることが、大企業側の姿勢を明らかにしている。
 現代社会で人間を物扱いして利益を追求してきた証拠であるが、人情味がアメリカ社会よりは豊かであると考えていたのに現実は全く異なっていたわけであり、人間を完全に物品扱いしていた証拠である。
 
 利益追求が企業責任を果たす全てと考えるのであれば、それも企業経営の一つの理念かも知れないが、人間を物扱いしてまで利益を追求することに疑問を感じざるを得ない。
 港湾労働者を手配師が差配したのと今回の派遣労働者とは根本的に異なる。
 港湾労働は雇用者側も労働者側も己の立場を弁えた上で成立していた雇用関係であり、現在問題を提供している背景とは全く異なる世界である。
 戦後、エネルギー革命の影響で炭鉱労働者が労働運動を激化した時代があったが、その時代ですら今回のような労働者を物品扱いした記憶はない。
 トヨタ自動車初め我が国の最先端企業が世界的な競争に勝利する為に、人間性を無視した雇用関係を構築してまで戦うことに我輩ごとき保守派人間はどうしても同調できない。
 人間性を放棄してまで企業の利益を追求しても、いずれは行き詰ると思う。
 国家、国民の意識でも同じである。
 物扱いされた国民に愛国心など生まれる素地は育まれないし、愛社員も生まれるはずがない。
 派遣切りを行ってまで非人間的な経営で国際競争に一時的に勝っても、そのような心の通わない企業はいずれにしても行き詰るであろう。

    2009年1月10日 元始求道会 毘沙門寺岡  


「時事雑感・草茅危言」09-01-02
「商工中金は民営化早々、リーマンブラザース破綻で40億円損失発生」

 このニュース報道に接して最初に感じたのは、民営化とは言いながら実質的には未だ政府系金融機関なのに、現下の中小企業が資金繰りに窮している最中に何故リーマンごときに投資したのかとの疑問である。
 そのような資金があるならば、何故運転資金に困って汲々としている多くの中小企業の救済に資金を廻さないのかということである。
 政府系金融公庫から株式会社に組織変更するからといって、急激な経営システムの変化は求められていないはずである。
 何故なら、民営化しても新会社の主たる取引先は中小企業であることに変わりはないはずで、中小企業救済発展のために寄与する役割も同じだからである。
 百年に一度の金融、経済危機という異常な情勢の中での組織変更は、事前に描かれた民営化計画とは全てが大幅に影響受けるのは当然であり、結果だけを事前の青写真どおり求めるのはナンセンスである。

 取引先の一員として、またボケ頭の意見として述べれば、商工中金は今一度民営化を見直して、本来の中小企業の発展に寄与すべく政府系金融公庫に戻すべきである。
 小泉政権下、小泉の庇護の下やりたい放題に権力を乱用した竹中平蔵の強引な政策で、郵政民営化と平行して実施されたのが政府系金融機関の整理統合及び商工中金の民営化である。
 中小企業は弱小企業が大半を占める為に景気動向に経営が左右されることが多く、それだけに政府の経済政策に依存することが大である。
 日本企業の99%が中小企業である現実を考えて場合、その政策金融の中核を担ってきた商工中金を民営化したのは明らかに国益に反する失政である。
 今、郵政民営化の失敗例が多々検証され改めて四分社化された会社の再編案が噴出して、見直し議論が真剣に論議されるようになっているではないか。
 中小金融金庫等が統合されて唯一の政府系金融機関が再編されたが、本来日銀が担うべき大企業のCP(約束手形)や社債まで買取、大企業の資金支援をするようでは、政府系で中小企業専門の支援機関は無くなったに等しい。
 大企業の資金協力は、みずほ銀行、三菱UFJ,三井住友等のメガバンクが担うべきであり、そのような責務を果たすために政府が諸々の優遇措置を講じて大型合併させ再編させたことを今一度厳しく検証すべきである。

     2009年1月7日   元始求道会 毘沙門寺岡




「時事雑感・草茅危言」09-01-01
「謹賀新年・果たしてどのような丑年になるのか疑心暗鬼である。」

 昨年末は例年の年末雑感を書かなかった。
一年間を振り返るほど国家の在りようが明確ではないし、政治的にも経済的にも社会的にも明るい話題は殆ど無く、敢えて言えば四人の日本人学者がノーベル賞を同時受賞したことくらいである。
今年、この国はどのような目標に向かって進むのか皆目わからない。
為政者がこの国を導く方向を示せないのに、国民に進むべき方向が判るはが無いのは当然であるが、それにしても日本国の総理大臣の存在感の無さには日本国民として情けない限りである。
麻生は年末に掲示板まで持ち出して年末記者会見を行い、今日(四日)また恒例の年頭会見を開き解散総選挙の時期についてもいい加減な説明をしていたが、目前の国会運営を乗り切れると考えていることが能天気そのものだ。

国内問題は金融、経済危機関連で山積していることは言うまでもないが、最近特に目にあまるのが中国の対日傲慢姿勢である。
今日の産経新聞朝刊一面に、中国が東シナ海ガス田問題で両国合意内容を無視して勝手に掘削していたこと三日に分かったと報じている。
報道によると昨年(2008年)6月に日中両国政府が共同開発で合意した直後から合意を無視して中国は単独で新たな削減を始めた。
オリンピック開催では日本に最大の協力を求めておきながら、終われば五輪前に約束したことは全て反故である。
日中中間線での掘削違反を監視するために監視している海上自衛隊のP3C哨戒機が海面状況の異常を確認し、日本政府が中国側の違法掘削を抗議したら、何と中国側はP3Cの警戒監視飛行を「妨害行為」などと逆抗議してきているそうだし、このような中国を信頼して友好関係を深めようと主張する奴どもは日本国の国益をどのように考えているのか強く糾弾したい。

更に今朝の日経朝刊に、「貸し渋り情報収集強化、金融庁は商工会議所に提供要請、専任の検査官も新設」と書いて金融庁のやる気を示しているが、果たして地方の財務支局の現場が本気で取り上げているかが問題である。
我輩も先月福岡財務支局を訪問して金融担当者に面談したが、その結果次第で財務省の貸しはがしに取り組み姿勢が分かるはずである。

   2009年1月4日  元始求道会 毘沙門寺岡