「草莽危言・時事雑感」2012-09-01
我がボケ頭を初め余り利口ではないこの国の国民の大多数は、一体全体“問責決議”とはどのような効力を有する決議なのか疑問を抱いていると思う。
政治的任用職にある者の責任を問うと解説しているし、その最たる案件が衆議院に於ける内閣不信任案決議であり、不信任決議制度が存在しない参議院では問責決議が認められている。
参議院の問責決議は野田首相個人にたいする責任を問うものだから、首相の地位を剥奪するような効力はないと説明しているし、野田もこの定説を盾にして首相を辞任するような気配は示していない。
しからば何故自民党他七党の野党の連中はそのような形式的な色彩の濃い問責決議に奔走したのだろうか?
多分、過去の大臣にたいして行われた問責の実績結果や自民党の福田元首相や麻生元首相への問責結果を参考にして取り上げたものと推測している。
今回のダメ野田に対する問責を逆手にとって、野田は来月に予定されている民主党代表戦に立候補し再選を目指すのだろう。
マスコミ報道によると民主党内には野田の対立候補の人選に苦慮しているみたいだし、野田の再選が有力らしい。
一方、自民党の総裁選挙の方が現段階では谷垣の再選が厳しい情況にあると報道されており、マスコミもポスト谷垣に照準を当て始めており、立候補者が乱立して選挙戦を戦う方に報道が集中するので多分自民党は賑やかな選挙戦を選択するであろう。
その意味では、民主党の代表選に野田の対抗馬が出てこない限り、国民はさらに民主党政権に無関心にならざるを得まい。
このような国民不在の党内選挙運動の結果、解散は十月以降まで先送りされることになるのだろう。
先行きの景気は年末にかけてさらに落ち込むことが日銀短観等でも指摘されており、政治不在がはっきりした今回の政変で、残り四ヶ月の経済状態は非常に厳しい局面に曝されることは、我がボケ頭ですら予測できる。
民主党新代表も自民党新総裁も私利私欲を捨て一日も早く解散選挙をやれ!