「時事雑感」2010-04-03
若林元農林大臣が引き起こした“採決ボタン代行事件”に対して若林は記者会見で再三今回の愚行について問い質され答えて曰く、「全く魔が差したとしか言いようが無い」と主張して押し通した。
三権の一つである国会の権威を大きく傷つけておきながら、魔が差したでは済まないことを充分承知しておきながらこの短い言い訳で逃げてしまった。
もしもこの愚行が刑法に抵触しないからという理由で憲法上の追求が無いとすれば、明らかに一般国民と不平等である。
例えば満員電車内等で発生する所謂“痴漢行為”、やれ、お尻を触られた、とか、オッパイに触れられたとか云って捕まえられるケースの場合に「すいません魔が差しました御免なさい」で済まされるのか?
また、スーパーやデパート等で万引きして見つかったら、「すいません、魔が差しましたので御免なさい」で罪が問われないのか?
若林の愚行と痴漢や万引きは質が違うと言う意見があるかも知れないが、我がボケ頭の感覚からすれば若林の行為の方がはるかに悪質だと思う。
年間一億円以上の血税を食いつぶしている国会議員が犯した有るまじき行為は、非常に重大な犯罪であることをマスコミも隠してあまり騒ぎたてない。
若林の愚行がこのまま何ら追及を受けずに法律的にも社会的にも済まされるとすれば、刑法上の軽犯罪及び其の類、更に拡大解釈をすれば強盗殺人や強姦等の重罪以外はその動機に於いては殆ど「魔が差した」が原因ではないか。
勿論重罪といえども中には「魔が差した」がきっかけの事件もあるだろうが、軽犯罪の類に比べれば背景はかなり異なることは当然である。
我がボケ頭が得た情報によると日本国に於ける犯罪発生件数は年間約200万件で60万人が捕まるので、つまり検挙率30%である。
其の中には当然ながら軽犯罪及びその類の刑事事件が多いのだろうが、例えば贈収賄事件なども一度目は多少逡巡した上につまり「魔が差して」思わず懐に入れたのが始まりかも知れない。
酔っ払い運転で轢き逃げしたのも突き詰めれば「魔が差した」のが大半であろう。
若林が抜かしているように愚行の結果を全て「魔が差した」で許されるのであれば、刑事事件は半減するし警察官も半分の15万人で充分なはずである。
2010年4月7日 元始求道会 毘沙門寺岡
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