「中国建国60周年記念軍事パレードの意図、目的、対象国他」
米国は好戦派の共和党ブッシュから穏健派のオバマに大統領が交代し、対ロシア政策でも柔軟姿勢を示して対話路線に変更し、ロシアもこのオバマの政策変更に応えて強調ムードを演出している最中の今回の軍事パレードである。
現在米国と中国は世界一の貿易当事国であり、経済的にはどちらも身動きならない程密接な相互依存関係にあることは世界が承知している。
然らば世界の三大軍事大国が平和ムードの方向に進んでいるこの時期に、何故中国は建国60周年記念と称して最新式の自国産兵器を誇示する必要があったのか我がボケ頭には理解出来ない。
報道によると最新鋭武器の中にはアメリカ大陸まで航続可能な最長距離ミサイルも含まれていたそうだけど、現状では最大の商売先アメリカに喧嘩を売るメリットは考えられない。
今回の軍事パレードの報道を見ると、軍事的には日本など“目じゃ無い”、中国が目指すのはもっと壮大な計画であると言っているような演出である。
我がボケ頭が予想するのは、先ず中国が意識しているのは3000キロの長い国境を接しているロシアであり、次が同じく国境を接して10億の人口を抱えるインドであり、この二カ国とは異なった視点から意識しているのがアメリカ合衆国であろうと思う。
今回のパレードで披露された最新鋭兵器は全て国産で、10年前に幅を利かせていたロシア産兵器が見事に中国産に切り替えられていたそうだけど、この様変わりの現実を見せ付けられたロシアの軍事関係者はどのように受け止めただろうかと、アンチロシア派の我輩としては大いに興味のあるところである。
中国はアメリカ大陸まで狙える長距離ミサイルを並べていたが、中国が本気でアメリカと戦うとは思えないし、ロシアに対するカモフラージュではないかと我がボケ頭は想像している。
それにしても前主席の黄沢民が83歳の老骨にも拘わらず胡錦濤主席の隣で睨みを利かしている姿こそ、現在の中国政治の力関係を表していると思う。
江沢民が胡主席と並んで観閲している状況は、陸軍140万、海軍26万、空軍38万合計204万人の解放軍に江沢民が強く支持されている証明であり、胡主席が解放軍を押さえきっていない証拠でもある。
共産党幹部が黒系統の背広を着て文民統制が成功しているように演出しているが、中国政府の実態は解放軍による軍事政権であると我輩は信じている。
2009年10月3日 元始求道会 毘沙門寺岡
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