「時事雑感・草莽危言」2012-01-08
「喉元過ぎれば熱さ忘れる」という言葉があるが、原子力発電事故の戦犯である東京電力の経営者の最近の姿勢や発言には心から怒りを覚える。
例えば先日唐突に発表した電力料金の値上げに対する記者会見での質問に対して東電の社長曰く、「電力料金の値上げは電力会社の権利です」と抜け抜けと回答したことには驚きと共に怒りを通りこして呆れてしまった。
正に独占事業ボケした経営感覚とも言えるが、己達東電は大した身を削る経営努力もせず相変わらず甘い対応に終始しておきながらして値上げを発表するなど絶対に許せない行動である。
ところでそのようないい加減な経営を継続している東電に対して、政府系金融機関の象徴的存在である日本政策投資銀行が、五千億円の天文学的融資を計画していると報道されている。
先に東北電力に同じ政策銀行が五百億円を融資することに対しても、東電と同じく何ら身を削る合理化努力をせずに国民の血税である融資に違和感を覚えて批判したばかりなのに、今度は東電にさらに十倍の融資というからこの国の政策は何を基準に行われているのか疑問である。
東北電力の融資問題でも指摘したが、今度、政策投資銀行が東電に融資する五千億円の大金を全て中小企業支援に変更すれば景気の底上げに大いに寄与することに異論を挟む奴はいないはずだ。
東電解体論に不条理なブレーキを掛けるような政府系金融機関の溝に金を捨てるような融資は即刻取り止めて、長年の政府の無策に苦しむ中小企業対策に全力を尽くすのが政府系金融機関の使命であり責任ではないのか。
参議院の国会中継を見ていたら関西電力労働組合出身の藤原なる議員が発言していたが、何と東京電力が形振り構わず死守しようとしている発電と送電の分離案に真っ向から反対意見を強調していた。
こんな輩が国民の血税で飯を食わせてもらいながら、一方で全く国益に反する政策を後押しするような政治運動をしているのだから、この国が沈没するのは当然である。
2012年1月30日 元始求道会マルキG 毘沙門寺岡
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