「時事雑感・草莽危言」2013-08-02
9月初旬に予定されていた米ロ首脳会談、即ちオバマ大統領とプーチン大統領の会談が米国側の意向で中止された。
米国が首脳会談を取り止めた理由は色々上げられているが、一番の理由は米中央情報局(CIA)元職員のエドワード・スノーデン容疑者(30)の亡命をロシアが受け入れたことが大きいのではないか。
数十年前の米ソ冷戦時代には、スパイ合戦が非常に活発に行われたが、捕まえたお互いのスパイを頻繁に交換していたので、今回もそのような方向に進展すると我がボケ頭は予想しているが、どうもこのスノーデンはかなり米国の重要な資料を掌握しているらしく、今の所、奴に見合う大物スパイの手持ちが米国側に居ないのではないかとも予測される。
但し両国が定期的に継続している外務・国防担当閣僚会合(2プラス2)は9日にワシントンで予定通り行われるとのこと。
米ロともに両国の関係の悪化は即世界情勢、特に中近東問題に大きな影響を与えることを考えているからこそ、2プラス2の会合は継続したと思われる。
七月三日に行われたエジプト軍によるハマンド・ムルシー大統領解任クーデターは、中近東だけではなく世界の国々が大きな関心を有したに違いない。
未だに多くの石油を中近東に依存している我が国としては、高みの見物というわけには行かないのは当然である。
中近東の政治的不安定が我が国に与える影響は大きく決して他人事ではない。
先月まではシリア内戦が連日大きく報道されていたが、エジプトで政変が発生した途端に中近東情勢はエジプトの国内政治不安の方に焦点が変化した。
イランも先の大統領選挙で過激派から穏健派に代わったけど、果たしてどれ程シリアに対する援助などに変化が生じるのか見てみる価値はある。
シリアはロシアにとっても武器を買ってくれる得意先ではあるが、シリアには支払い能力はないだろうから、後はイランがどれだけ支援するかである。
エジプトの内政が早く安定しなければイスラエルが身動き取れないし、エジプト問題が平和的な決着を見ることが第一であるが、米国の意図するような方向に落ち着いているようには読み取れない。
エジプトもシリアも結局は米国とロシアの動き次第だろうから、米ロ関係が及ぼす影響は大である。
2013年8月8日 元始求道会マルキG 毘沙門寺岡
こんばんは。検索で来ました。浅学非才なもので教えていただけたらと思うことがあります。冷戦時代には米露はお互いに自国にいる相手国のスパイを交換していた、というところです。失礼ですが、プーチン政権は、スノーデンを返さない理由として、アメリカがソ連時代に一度もスパイを変換しなかったと言っています(海外メディアを含む報道で)。言及しているスパイのレベル?が報道とブログ主様では違うということでしょうか?突然の質問で恐れいります。
返信削除gwhnw665さま
返信削除コメントありがとうございます。
ウォールストリートジャーナル
http://jp.wsj.com/article/SB10001424127887323751804578580301518265678.html
によると
「我々はこれまで、外国で拘束されているロシアのスパイと、ロシアの裁判所で有罪となった外国のスパイの交換を行ってきた」ことを指摘した。
とあります。
さまざまな情報が出ているので軽々にはいえませんが、いずれにせよスノーデンを返さない理由は過去の話ではなく現在の国内外の政治的な問題であると思います。
以上
回答とさせていただきます。