「時事雑感」2010-05-02
2001年末に通貨危機からアルゼンチンが財政破綻した時は、それまで南米では数少ない豊かな国との印象が強かっただけに世界を驚かした事実がある。
それから九年振りに今度はギリシャが財政破綻したが、ユーロ圏信用失墜拡大を阻止するためにドイツ、フランス等の欧州連合とIMF(国際通貨基金)から救済措置が発表された。
向こう三年間で14兆円(1100億ユーロ、1450億ドル)の支援を受けることがEU(欧州連合)から発表されたが、同じEUメンバー国のスペインやポルトガルの名前までが第二のギリシャとして取りざたされ、夫々の政府は財政破綻噂の沈静化に躍起になっている。
ギリシャに対する支援策の発表にも拘わらずフランス、ドイツ、イギリス、更にはニューヨーク等の株式市場は大きく下げているところを見ると、次にスペイン等の動きを警戒しているのは明らかである。
一昨年はアメリア発のリーマンショックが世界市場を大きく混乱させたが、今度はヨーロッパ発の財務破綻が引き金で先行きの経済動向は全く不明である。
東京マーケットは連休中の為4月30日の終値のままだけど、明日(6日)は大幅下げ相場の展開になることは避けがたいところである。
ヨーロッパ連合加盟諸国の財政破綻を日銀はどの程度把握して“日銀短観”なる景気の先行きを予測したのかしらないが、どうせ当たらないのなら下らない御託を述べる前にサイコロでも振って方向を示唆した方が安上がりで、其の上偉い先生方に血税を払わないで財政に寄与するのではないか。
経済の難しい理屈は我がボケ頭には理解不能であるが、報道によるとギリシャの財政破綻のきっかけはギリシャが発行している国債が償還期限に決済出来そうに無いとの噂から始まったなどと説明していたが、然らば日本の情況とどのように異なるのか分からない。
日本国が背負っている国債を初めとする借金は総額一千兆円に上るといわれているし、毎年国債の切り替えと金利だけで40兆円以上を支出しているそうだから、財政的にはギリシャ並みなのではないか。
ギリシャとの違いは日本が外貨を80兆円程度?保有していることぐらいらしいし、舵取りを少し間違えばギリシャと同じ運命に陥ると思うが如何?
2010年5月5日 元始求道会 毘沙門寺岡
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