毘沙門 寺岡の自己紹介など…。

2014年7月18日金曜日

「弁護士多難時代・弁護士が飯を食えない時代到来」

「時事雑感・草莽危言」2014-07-03

 十数年前まで、弁護士という職業は自由業の中ではエリート集団の典型と見られていたが、今では食えない弁護士が相当増えているそうである。
 その最たる原因は司法試験合格者の増員で弁護士資格取得者が急増し、急激に弁護士が増えたことである。
 資料によると2006年12月現在、弁護士登録者数が23000人であったが、2013年6月現在では33600人(女性600人)と急増している。
 我がボケ頭会社も長年に亘り同じ弁護士と顧問契約しているが、弁護士の急増と共に我々に対する姿勢がソフトになりかなり柔軟になっている。
 この問題を取り上げる切掛けは産経新聞の記事を読んだからだが、因みに見出しを羅列すると、「弁護士業界も競争激化で困窮」「報酬50万円、飛びついた」、「無資格者から多重債務者を斡旋」、「弁護士ら在宅起訴へ」等で、まるで資金繰りに困った形振り構わぬ中小企業経営者並だと感じたからだ。

 最近、収入減に困った弁護士の刑事事件が多発していることはマスコミを通じて承知していた。
 例えば倒産会社の整理処理を誤魔化して、配当金を私物化する横領とか、管財人の立場を悪用して個人的に流用するとか、兎に角弁護士がらみの事件が多発していることは事実である。
 菊の紋に似た弁護士バッジは今までは正義の印の代名詞であったが、これほど弁護士がらみの事件が多発すると、悪徳弁護士マークに変わるのではないか。
 日弁連の調査(2010年)によると、平均的な弁護士の年間所得は(中央値)2000年の1300万円から10年間で960万円にダウンしているそうである。
 このような状況では弁護士事務所を借りて事務員を雇える弁護士が減るのも当然で、ましてや新人を居候弁護士として面倒見るなど不可能である。
 このような厳しい弁護士業界を背景に起きたのが、弁護士資格の無いNPO法人の元代表から多重債務者の斡旋を受けた容疑で多数の弁護士が東京地検特捜部に事情聴取されており、いずれ在宅起訴されるとのこと。
 “正義の味方”であるはずの弁護士が何故違法な商売に手を貸したのかが問われているが、経済的困窮から違法行為に手を貸す弁護士が増えているそうで、
悪徳弁護士の弁護人依頼が急増する皮肉な現象が日常化するだろう。


   2014年7月9日 元始求道会マルキG 毘沙門寺岡

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