毘沙門 寺岡の自己紹介など…。

2014年1月28日火曜日

「プーチン大統領の老獪な対日外交」

「時事雑感・草莽危言」2014-01-05

 報道によると、プーチン大統領から安倍首相に対してソチ冬季オリンピックの開会式への出席要請が正式に来たそうである。
 米国のオバマ大統領、ドイツのメルケル首相、フランスのオランド大統領等主要国のトップが、ロシアの人権問題を理由に開会式への欠席を表明している。
 大国の欠席が明らかになる中で、ロシアと北方領土問題を抱える我が日本は米国等に右へならえと簡単に欠席というわけには行くまい。
 プーチンにしても主要国首脳が欠席表明して面子が丸つぶれの中で、安倍には是非とも出席して欲しいのが本音であることは見え見えである。
 ところが開会式が二月七日(日本時間八日)で、“北方領土返還運動記念日”であり歴代首相が必ず出席しているし、更に通常国会開会中で海外訪問が非常に厳しい日程である。
 それにも拘わらず安倍はプーチンの顔を立てて開会式に出席し、プーチンとの会談を優先するらしい。
 先に安倍が靖国神社を参拝した時にはロシアも多少非難声明を出したけど比較的穏便に済ませた経緯もあり、安部としても出席せざるを得まい。

 目下スパイ問題を抱えて冷え込んでいる米ロ関係からすればオバマが欠席するのは当然であるが、最近の安倍の政治行動に対して不信感を強めている米国のご機嫌を損なうのは間違いない。
 正にあっち立てればこっちが立たずである。
 仮に安倍が開会式に出席したからと言ってプーチンが北方領土問題でどれほど譲歩してくれるか読めないのがプーチン流である。
 ロシア国内では最近のプーチンへの支持率が下降気味と言われており、ソチオリンピックを巻き返しの舞台として何としても成功させたいのがプーチン大統領の本音である。
 阿保な日本のオリンピック関係者もマスコミも金メダルの勘定ばかりに現をぬかしているが、安倍もソチを舞台にプーチンを向こうに回して領土返還運動を積極的に真剣に命がけで取り組んで、聊かでも国益に寄与することを期待したい。
 
  2014年1月20日  元始求道会マルキG 毘沙門寺岡

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